作 家中村宗哲
400年を超える歴史と伝統 塗師の中村宗哲とは?
中村宗哲は、長年続いてきた日本でも屈指の塗師の家系を指しています。
塗師とは茶器などに漆で美しい仕上げを行う職業で、中村宗哲は日本を代表する千家によって指名された千家十職に属しています。
その創業からすでに400年を超えるという連綿とした歴史を誇っており、いまの当主・中村宗哲はなんと十三代目にあたります。
これまでは男性が当主を務めてきましたが、先代の十二代と現在の当主はなんと女性。
時代の風潮をあらわすとともに、革新的なことを行ってきた家系を象徴しているとも言えるでしょう。
創業当時には蒔絵のデザインを家具に施すような仕事も行っていましたが、時代を経るに連れて次第に茶道具に特化して塗りを行うようになりました。
ちなみに、家具などに塗りを行う塗師を通例塗師、茶道具などに特化して塗りを行う塗師を型物塗師と呼んでいます。
奥深いフィロソフィーを感じさせる作品の数々 骨董品マーケットにおいても人気です
中村宗哲の作品は、それぞれの時代において当時の最先端を走っていたものばかり。
そのため、骨董品マーケットにおいても常に大きな注目を集めてきました。
特に十二代以降は女性を当主とすることで、より柔軟で繊細なデザインにも目が向けられるようになったとして、特に高い評価を得ています。
もちろん、それ以前の作品についても優れた塗りのテクニック、美しい朱色の発色など、日本にとどまらず世界中で評判となっています。
これら中村宗哲の手による作品は、骨董品マーケットにおいても高い値段で取り引きをされています。
そのため、特に珍しいアイテムなどが流通する場合には、さらに高値がつけられるといったことも珍しくはありません。
骨董品は目利きによるものであればあるほど、時代を超えた価値を持つものです。
中村宗哲をはじめとして後世に残る作品を手に入れるためには、それなりの投資を行うことが必要だと頭に入れておきましょう。