作 家今井政之
今井政之(いまいまさゆき)とは?
今井政之は、現在でも活躍し続ける話題の陶芸家です。
今井政之が陶芸家の道を歩み始めたのは、広島県立竹原工業学校の卒業後となります。彼の陶芸家としての原点は岡山県の備前で、備前焼の作陶や研究を行うことからスタートしました。備前焼の窯元で自分の腕を磨いた今井政之は、1952年に京都に移住し、初代勝尾青龍洞へと入門していくのです。この時期までさまざまな地域を転々としていた今井政之ですが、初代勝尾青龍洞に入ってからは京都を中心に陶芸家活動を行うようになります。
日展の初入選は京都に移住した翌年で、同年には京都青陶会の創立に尽力します。また6年目以降は新日展などでも北斗賞や特選を受賞するようになり、日展初入選から12年という異例のスピードで日展審査員に任命されるのです。そこから更に12年後には、日展の評議員、理事という形で自分の地位を築き、最終的に日展重鎮作家として日本全国から注目されるようになりました。
象嵌法の第一人者としても知られる今井政之の作品は、彼の地元である広島県竹原市の「今井政之展示館」に収蔵されています。この展示館は瀬戸内海を見下ろせる最高のロケーションに位置しており、その佇まいだけでも感慨深い存在となっています。また隣接している窯場の案内も可能となっていますので、陶芸に興味のある人には非常に楽しめる展示館であると言えるでしょう。
また今井政之の展覧会は銀座和光でも開催されたことがあり、代表作の「円游 大皿」などが飾られました。この作品は直径87センチという大作であり、ダイナミックなスケールと芸術性の高さの両面が実感できる素晴らしい内容だったとされています。
京都府文化功労賞や紺綬褒章、日本芸術院賞などを受賞した今井政之は、現在でもたくさんの作品を生み出し続けています。美術品・工芸品としての買取額も非常に高い傾向がありますので、自宅に眠っている陶磁器がある方は気軽にアンティークてんま屋にお持ち寄りください。