作 家安藤日出武
桃山時代の志野焼をいまによみがえらせた安藤日出武
安藤日出武は岐阜県美濃地方に在住の陶芸家。
この地方ではるか昔、桃山時代に隆盛を誇っていた志野焼を現代によみがえらせたことで有名です。
志野焼の特徴は、釉薬を器の内側と外側にたっぷりとつけ、ほっこりとした暖かな手触りのある作品とするところにあります。
素朴でありながら、雅な印象をも与えるデザインで、とても安心感を与える作品ばかりです。
安藤日出武は1998年に多治見市無形文化財保持者に認定され、2011年には岐阜県文化功労者としての表彰も受けています。
地元に根差して地元の土を使って焼き物を作るという、陶芸の本来の姿を忠実に守りながら、現代のエッセンスを織り交ぜて作品を作り続けています。
骨董品マーケットでの焼き物の価値はどのようにして決まるの?
安藤日出武の作品をはじめとして、さまざまな焼き物が出回っている骨董品マーケット。
そこで買い物をしたり、実際に焼き物を売ったりしようと考えている方のために、それぞれの焼き物がどのようにして評価をされるのか、ご紹介しておきましょう。
焼き物の価値を決めるにあたっては、どのような素材で作られているのか、そして色味やデザイン、形などのバランスをもとにしてベースが決められていきます。
ろくろを使った左右非対称なバランスの乱れが美しく感じられ、指などを使ってつけられたひねりのデザインがアクセントとして高く評価されたりします。
そして、それぞれの焼き物が生み出された地方独特の手法がどれだけ生かされているかも評価されます。
美濃焼や益子焼、備前焼、美濃焼、有田焼、伊万里焼など、焼き物にはそれぞれの地方における流儀があり、それぞれの特徴があるのです。
最後に、その焼き物が誰の手によるものなのかも大きな評価ポイント。
焼き物のジャンルにおいては、作家が誰なのかというのがもっとも価値を左右する要素と言っても過言ではありません。