作 家今泉今右衛門
今泉今右衛門(いまいずみいまえもん)とは?
約350年にも渡って伝統陶芸を引き継いでいる今泉今右衛門は、現在14代目が活躍しています。廃藩置県によって途絶えかけた「鍋島焼」は、今泉今右衛門一族によって復興され、近代工芸を象徴する高級磁器として知られるようになりました。
江戸時代に活躍していた初代の今泉今右衛門は、赤絵付け師でした。彼の芸術性の高い技術は藩から認められ、「御用赤絵付師」として活躍するようになります。また当時の今泉今右衛門の活躍は古文書などにも記されており、今泉今右衛門一族だけでなく赤絵に携わる陶芸家を「守る」という意味で、大きく尽力した存在となっています。
「鍋島焼」に関しては、九代目今泉今右衛門が廃藩置県の直後に亡くなってしまったため、当時26歳だった十代目が自ら窯を築く形となりました。十代目の今泉今右衛門によって自家工房での一貫生産体制が整った「鍋島焼」でしたが、十一代目になるとオリジナリティ溢れるデザインを取り入れるようになり、一時期衰退していた伝統と技法に明るい光が差し込むようになります。十二代目の今泉今右衛門によって設立された保存会は、国の重要無形文化財の保持者として認定され、十三代は人間国宝として「鍋島焼に欠かせない存在」となりました。
現在今泉今右衛門を襲名している十四代は、51歳で人間国宝の認定を受けました。この年齢は陶芸家として最年少となるため、作陶の世界に新たな風を吹き込む存在として注目度が高まっています。十四代の今泉今右衛門は、「墨はじき」というオリジナルの技法で絵付けをしており、ほとんどの作品が絵具で線引きされる古伊万里の中でも非常に難易度の高い技法としてインターネットなどでも話題になっているようです。
350年もの歴史を有する今泉今右衛門が携わった陶磁器は、数えきれないほどの種類が世に出回っているとされています。アンティークてんま屋ではどの世代の陶磁器でも買取可能となっていますので、気軽に今泉今右衛門の作品をお持ち寄りください。
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